お久しぶりです。お話したい事は山ほどありますが、自身が受けたセミナーのお話をしたいと思います。ブログでは勉強してきた通りの順番にはならないこと、ご了承ください。
皆さん、「ユニバーサルデザイン」という言葉はご存じですか?
文化の違い、言語の違い、国の違い。年齢、性別が違う、さらには能力が違う。人一人とっても同じ人はいませんよね?いろんな人がいて、そんな私たちのニーズに合わせた、誰もが公平に利用できることを目的として考えられたデザインのことをユニバーサルデザインといいます。
そこで、“バリアフリー”という言葉がでてきます。障壁ですね。
ここで、障害のある人、と思うかもしれませんが、ここでいう障害というのは自分の今置かれている環境を指します。
屋外の日差しの強い中スマホを見る。薄暗い部屋で見る。自分から対象のものが手の届かない高い場所にある…など、様々な状況の人が同じものを使えるということを目指しているんですね。
- 誰もが公平に使える。
- 柔軟な使い方ができる。
- そのデザインを一度見ただけで直感的に使い方が解る。
- 危険を防止する。
- 身体的な負担が少ない。
- スペースが十分に確保され、使いやすい。
こういったことを考えられて設計されるわけです。デザインというと平面的なものを思い浮かべるかもしれませんが、エレベーターのボタンや小銭の投入口、駅のホームなどもそれにあたります。
そして色に関する事で気をつけたいのは「色覚特性」です。
人によって色の見え方、感じ方が違うんです。
「赤 × 緑」、「青 × 紫」、「ピンク × グレー」、「茶色 × 緑」
上にあげている例は、色を組み合わせた時、見分けがつきにくいとされている組み合わせです。
ただ、これも1型、2型、3型でまた見え辛さが変わって来たりもします。
高齢者にとっても見分け辛くなる色があります。
「白 × 黄」、「紺 × 黒」 などです。
これらの問題に直面した時、わたしたちは何をするべきでしょうか?
色の組み合わせを変えてみる。色と色の間に境界線をいれる。色同士の明暗をつける。
こういった事を考える事で、利用者もぐんと増えるのです。
ここで良いデザインとはなんぞや、になるんですけど、
今まで自分が広告のデザインをやってて全く気付いてなかった落ち度といいますか、
クライアントさんからOKを頂いて印刷…となると、もう自分の中では終わった仕事と処理されますが、このセミナーを受けてから、あのデザインで大丈夫だったのかな?
と、よくよく見返すようになりました。
地図の文字が小さすぎて、目的の場所まで行けなかったとか、電話番号小さすぎて電話かけれんじゃんとか、数字がひっつき過ぎて、値段解らんよね。とか。背景ごちゃごちゃし過ぎて肝心の文字が読めへんよね。とか。
よく利用される方が高齢者が多い地域とかだったら…
目的を達成できる色使いやデザインというのが、良いデザインなんだと思います。
最初の入社したての頃は、格好いいデザインを作らないといけないと思っていて、妙に斜体ばっかりつけまくったりしてましたが、そうじゃないんだと思いました。いろんな角度からデザインを考えることで、自然とデザインやレイアウトは決まっていくんです。
だからデザインする上でつまづいたら、一度、目的は何なのか、どこで使われるのか、そういったことを一度考えてみても良いかもしれませんね。
…あれ?WEBデザインと関係ないんじゃ?と思うかもしれませんが、これが大いにあります。
可読性、視認性、これらを考えるのはすごく重要です。商品がいくら魅力的でも使いやすく便利でないと、より多くの人には利用してもらえない。読むのが疲れるというのは一番避けるべき課題といえます。
話が長くなりそうなので、次回はユニバーサルにまつわるフォントのお話をしようと思います。